2025年07月23日 / ライフスタイル

ソーシャルメディアを席巻する新星野菜「マンゲルワーゼル」とは?“家畜餌”から広告スターへ

ソーシャルメディアを席巻する新星野菜「マンゲルワーゼル」とは?“家畜餌”から広告スターへ

1. “家畜のエサ”からZ世代のスターへ

マンゲルワーゼル――18世紀に飼料用ビートとして誕生したこの根菜が、2025年夏、突如としてSNSを席巻した。英紙『The Independent』は「奇妙な形のヘリテージ野菜が想像力を刺激した」と報じ、種苗ブランド She Grows Veg の共同創業者ケイト・コテリルは「トレンドは“absolutely bonkers”」と驚きを隠さないThe Independent


2. バズの引き金は“#Mangelwurzel”ムーブメント

TikTokでは〈#mangelwurzel〉タグ付き動画が600万回以上再生され、家庭菜園の“ビッグベジ”競争が白熱。Instagramでも「子どもがハリーポッターのマンドレイクみたいだと喜ぶ」という声が散見されるInstagramティックトック
さらにTwitterでは「サマセットで初めてローストで食べたけど…まだ評価保留」という投稿が拡散し、賛否を巻き込みつつ注目度を押し上げたX (formerly Twitter)


3. ティモシー・シャラメの“謎野菜”――広告界も参戦

7月公開のキャッシュアプリのシネマCMでは、俳優ティモシー・シャラメが巨大マンゲルワーゼルを手に「時代遅れの支払いはやめてCash Appにしよう」と店主親子を説得するシュールな世界観を披露。若年層の金融リテラシー向上を狙うと同時に、「マンゲルワーゼルって何?」という好奇心を刺激し、XやTikTokで“あの黄色いカブみたいなヤツ”がミーム化したAdweek


4. 歴史をひもとく――ランタンとパンクィー・ナイト

マンゲルワーゼル(別名マンゴールド、イエロービート)は、英ソマセット州の秋祭り“Punkie Night”でカボチャ代わりにくり抜かれ、ランタンとして担がれたという記録が残るThe Independent。ノーフォークやウェールズでもハロウィンの飾り物に使われ、英国民にとってはどこか懐かしい“田舎の思い出”が詰まった野菜だ。


5. 味と栄養――ビートよりも甘く、葉まで食べられる

根はビートのような濃厚な甘みを持ち、最大5 kgを超える円錐形。葉と茎はほうれん草やフダンソウのように軽く蒸して食べると柔らかい。スープ、カレー、ロースト、さらにはピクルスやワインまで――“捨てる所がない”万能食材として再評価が進むThe Independent


6. 栽培ブームの背景――“成功体験”を手に入れやすい作物

2〜5月に蒔くと発芽はのんびりだが、根付けば乾燥にも強く巨大化。初心者でも“収穫写真映え”しやすい点がガーデニング系インフルエンサーに刺さり、オンライン講座やシードスワップで一気に拡散した。播種30 cm間隔・2 cm深で植え付け、乾燥期はマルチングを忘れずにThe Independent


7. レシピ・カルチャー・ビジネス――多面的ブームの行方

  • 食: 英料理研究家はマッシュポテトの代替やブラウニーへの応用を提案。

  • カルチャー: ネット上では“マンゲルヘッド”と題したフェルト帽が販売され、往年のTVキャラ〈ウォーゼル・ガミッジ〉をオマージュする動きも。

  • ビジネス: シード企業は“カラーマンゲル”(赤・黄金)の新種パックを限定販売し、キャッシュアプリは劇場鑑賞者へ25ドルを“投げ銭”するSNSキャンペーンを実施Adweek

8. 反応まとめ――“好き派”と“困惑派”の共存

  • 肯定派: 「ビーツより土臭さが少なく食べやすい」「一本で家族分の夕食が賄える」

  • 懐疑派: 「味は良いが皮むきが大変」「畑で抜くとき腰を痛めた」
    ――だが、この賛否両論がむしろSNSの議論を活性化し、検索トレンドを押し上げている。Google Trendsでは7月第3週の検索量が前年同週比430%増を記録したという推計もある。

9. おわりに――“巨大ルーツ”が投げかける問い

マンゲルワーゼル旋風は、①食の多様化②栽培体験の可視化③レトロカルチャーの再発見という三要素が絡み合って生まれた。“食べる・育てる・語る”を同時に満たす素材はSNS時代のキーワードだ。あなたもこの秋、自宅菜園で黄色い巨人を引き抜き、バズの一端を担ってみてはどうだろうか。



参考記事

最新の話題となっている野菜、マンゲルウルゼルについて知っておくべきこと
出典: https://www.the-independent.com/life-style/mangelwurzel-viral-vegetable-cooking-growing-b2793566.html